2022年9月4日

研修講座 『トリガーポイントの基礎と臨床応用〜慢性疼痛へのアプローチ〜』 開催

 今回は、明治国際医療大学鍼灸学部学部長の伊藤和憲先生をお招きし、『トリガーポイントの基礎と臨床応用〜慢性疼痛へのアプローチ〜』 と題して研修講座を開催しました。
 午前のご講義では、まず、トリガーポイントとは、筋・筋膜疼痛症候群における特徴的な圧痛部位であり、索状硬結として限局して出現し、同部の圧迫により典型的な症状の再現が起こるため、圧痛点とは別なものであるとの紹介がありました。
 続いて、筋の痛みでは疼痛部位と原因が一致しないケースが約7割であること、筋には短くすると痛く、伸ばすと楽になるという性質があることが臨床的に重要であると話されました。
 トリガーポイントは、脊柱起立筋や腰方形筋など姿勢筋(抗重力筋)に出現しやすいこと、これらは筋紡錘(錐内筋)が多いことから、交感神経との関連が強いため、姿勢のみならずストレスの影響も現れやすいことが強調されました。
 午後の実技では、トリガーポイントの標的となる索状硬結の触診から、棘下筋・腸骨筋・腰方形筋・脊柱起立筋を中心にトリガーポイントへの具体的な刺鍼方法などについて実践しました。
 トリガーポイントの大きさ・太さは様々であり、適切な刺鍼角度も求められるため、刺鍼にはより正確な技術が必須であると実感しました。
 また、東洋医学的な視点からの説明や最新の研究結果も多くご紹介いただき、大変学びの多い1日となりました。






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