2022年11月13日

研修講座 『ディープティシューマッサージの理論とテクニック』 開催

 今回は、東京医療専門学校教員養成科非常勤講師、元 筑波大学非常勤講師の広橋憲子先生をお招きし、『ディープティシューマッサージの理論とテクニック』というテーマで研修講座を開催しました。広橋先生には平成23年度に次いで2度目の講師を務めていただきました。
 北京、ロンドン両オリンピック競泳日本代表のトレーナーとして、水泳をはじめ多くの選手のコンディショニングやケアに携われてきた先生からは、臨床現場で即戦力となる技術を多数ご教授いただきました。
 前段の講義では、臨床現場ではまず術者の適切な姿勢が大切なこと、深部組織へアプローチするためには浅い部位から徐々に深い組織へアプローチすること、深い部位ほどゆっくり手を動かすこと、適切な手技のためには浅層だけでなく深層の筋の起始・停止の理解が不可欠なこと、施術は必要最小限としてドーゼ過剰に注意すること、様々な症状に対応するには治療の幅を広げて引き出しを増やすことが不可欠なことなどのお話しがありました。
 実技では、施術時の体の使い方、下腿三頭筋を例に筋の付着部を固定してストレッチやマッサージをする方法、前脛骨筋を例に筋をより伸ばすストローク法、筋肉の走行に対して直角に切るように揉んでいくクロスファイバー・ストローク法、大腿部の筋を例に各筋肉を分離させるマッサージなど数多くの手技をご紹介いただきました。
 各デモンストレーションで先生が一度手技を行うだけで関節可動域や筋の伸張性がすぐに改善した場面に、受講者の皆さんが非常に驚いていたのが印象的でした。
 まとめでは、クライアントにはビフォー&アフターで変化が現れていることを理解してもらうこと、クライアント自身にも実施できるストレッチングなどを紹介してセルフケアをしてもらうことなどが望ましいとご提言をいただきました。
 豊富な人生経験をお持ちの広橋先生からは、技術だけでなく、仕事に対する姿勢、学び続けることの重要性など多くのご示唆をいただき、非常に内容の濃い充実した研修となりました。



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