令和5年11月12日

研修講座 『心の病に対するアプローチ』開催



 11月12日(日)の研修講座は、呉竹学園 臨床教育研究センターマネージャーの船水隆広先生をお招きし、「心の病に対するアプローチ」をテーマに開催しました。
 まず、TST(TAKAHIRO STYLE TECHNIQUE)は、専用てい鍼「さざなみ」を用い、気を注ぎ、流す術式を基本として経絡や経穴に弱刺激を与えて気血を動かして効果を得るものである との説明がありました。TSTは美容も含め様々なケースに対応が可能で、特にうつ状態や不安、パニックなどの治療ではごく僅かであっても痛み刺激は好まし くなく、メンタルヘルスケアに最も真価を発揮するとお話がありました。
 TSTでは、気の流れは水の流れと捉え、「さんずい」が付く経穴をはじめ水に関係する経穴、すなわち合谷・太渓・尺沢・気海・陰陵泉などのような部位を重視しているとのことでした。そして治療では気の流れが止まらないようにすることを第一の目的としていました。
 うつ病を代表とする心の病に対するアプローチは、気の流れを整え、身体の健康を導き、更に心の健康へとつなげていくことが基本的な考え方であると示されました。また、五行色体表の五精が示す魄戸や魂門は気の出入りする部とし、治療に有効な経穴として紹介されました。
 実技では、TSTの術式について、デモ実演にて詳しくご紹介いただきました。その中で、気の状態の診かたや臍の形から判断できる病態、ごう鍼(寸3-1番鍼)を用いた治療法など様々な観点についてご教授いただきました。
 今回のテーマのみならず、古典から現代医学に至るまで、大変多くの内容についてもご説明いただきました。更に、今後はフェムテック(女性のための科学)という観点が更に理療にも求められていくとのご示唆をいただくなど、大変内容の濃い研修講座となりました。






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